###ほどよい浮遊感とグルーブ感の
　　　　　　　サイケデリックロック　###

シドニーのライブを見る前に言われた。
「とっても、おもしろいから」

ステージにはマネキンやら、なにやらへんなものが満載されていて、
果てにはトマトのかぶりものを被って演奏しだした。
コミックバンドなのか？という勢い。
曲はシタールも使うサイケデリックなロック。
ほどよい浮遊感とグルーブ感が気持ちいい。
開放感があり、外で聞くのもよさそうだ。

アルバム"Shell Kids "の"On The Sofa"のビデオでも
そのお馬鹿ぶりは見ることができるけれど、これは
いろいろとトータルなバランスを考えた上ではないのか？ とも思わせる。

完成度の高い楽曲はヨーロッパ中で認められ、既に、スペインの
ローカルバンド、とは言えなくなってきている。
しかもバルセロナ出身だけに、アルバムジャケットのデザイン等も
洗練されているから、本人達まで洗練されすぎていては
こっちも息の抜き場がないだろう。

ちょっとした笑いと、いい音楽。
結構いい組み合わせかもしれない。力の抜き方がいい。

1997年にBeatles, Rolling Stones, Byrds, David Bowie,
The Velvet Underground, Syd Barrett, The Doors, Love,...
といったバンドをコピーするバンドとして結成。
バンド名はある日、ブリジットバルドーが彼らに「シドニー」と囁いたとか。
2000年までに矢継ぎ早にデモを発表し、
("Blanca"(白), 1998; "Roja"（赤）, 1999; "Verde"（緑）, 2000)
2001年にデビューアルバム"Sidonie"が完成。
重要な夏のフェスへの参加で、その地位を確実なものにしてきた。
国外での評価も高く、フランス、イギリス、アメリカでも
作品が発表されている。

2003年の"Shell Kids" はSonyにレーベルを移し、さらなる高みに
いくことが期待できそうなバンドだ。

あまりにも長すぎて、ここでは紹介できないけれど
彼らのバイオも笑える。スペイン語OKな方是非。