雑 記
------------------スペインRock/Popで思ったこと

Maga.......宇宙に広がるエレクトリック音 (2004/4/30)

もの静かで、あたたかいP君が前からずっと好きで、
明日、告白しようか、と思っていた。
けれど、昨日M君と街角でばったり会って、少し話しをした。
少しエキセントリックで メランコリックな感じの彼。
ふと気がつくとM君のことばかり考えている。
おかしい、P君が好きだったはずなのに.......

って、今日の私はこんな感じだ。
P君とはPOLAR、そしてM君とはMAGA

MAGAの待望の新アルバム"MAGA"が来月発売される。
くしくもこの2バンド、ニューアルバムの発売日5/17と5/18。一日違いだ。

MAGAとの出会いは、夏のフェスティバル、ベニカッシムの2003年のコンピ。
初期のRadio Headに似た、憂鬱そうな声から始まる"Agosoto Esqumal"
(エスキモーの8月)という曲だ。この曲、憂鬱そうなけだるそうな雰囲気で終わるのかと
思いきや、サビになると一気にはじける。それは宇宙にまで飛び出していきそうな
勢いだ。気に入ってこの曲は何度も聴いたが、何故かアルバムを買うまではしていなかった。

彼らのニューアルバムのニュースを聞きつけ、シングル曲"Un lugar encendido"
(あかりのついた場所)
早速視聴。そこで浮遊感があり、
なんとなく メランコリックな感じのキーボードに ノックアウトされてしまった。
ギターと、憂鬱そうなボーカルが静かに進む中、宇宙空間にでもひろがりそうな
キーボードが色をつけていく。女性コーラスも不思議な感じに拍車をかける。


昨日POLARのことを 書いていたときも後ろめたさを感じつつも、
この曲をリピートして聞いていたので、 最初に書いたような気分になってしまったのだ。

セビージャ出身の3人組で2002年のファーストアルバム"MAGA"(セカンドと同じ名前!)
は国内でかなりの評判を得たようだ。ボーカル、ギター兼キーボードのMiguel Rivera
キーパーソンと思われる。Jet Lagのアルバム"Amplifier"でもキーボードとして参加しているから、
その印象的なキーボードを耳にしたことがある人もいると思う。

内の世界への探求と、爆発するための道。
ギター、ボーカル、キーボードの融合が彼らの武器、そこに少しエレクトリックな要素と
オーケストラのアレンジ、そして詞が新しいアングルを与える,,,,,,
こんな雑誌での言葉が彼らの音楽を表すいい例だと思う。

ああ、また今日も"Un lugar encendido"がヘビーローテーションだ。

【 LINK 】
HP(Limbo Star内)
ニューアルバムシングル曲"Un lugar encendido" 視聴(Supernovapop内)
escucharをクリック
"Agosoto Esqumal" ビデオ(Supernovapop内)
Verをクリック
"Medusa "ビデオ (Supernovapop内)
Verをクリック
EP"Bidimensional" ディスクレビュー(Pop It !内)

Polar.......初夏の北極星 (2004/4/28)

大好きなPolarのニューアルバム"Comes with a smile"
の発売が近い。来月5月17日。
既にJabalinaレーベルのHPでなんと、 5曲をフルバージョンで聞くことができる。

Polarはバレンシア出身の4人組で既に10年選手。
1曲が比較的長めで、ゆったりとした美しいメロディーに
身をまかせることができる。そして時に訪れる音の洪水に
驚かされる。

そして、彼らの曲は映像的だ。何かのサントラになっても違和感ない。
今までは、Snow Song等、冬のメランコリックなイメージの強かった彼らだけれど、
今回"Comes with a smile"Jabalinaレーベルの説明にもあるとおり、初夏のイメージだ。

5月のさわやかな光の中、溢れる新緑と、風の中を1台の車がゆっくりと走ってゆく。
そんな映像に併せて流れる音にも思える。 疾走する曲はあまりない。
ゆっくりと、流れていく時間を味わっていこうよ、そんな風にも思える。
いや、これは私のイメージ。それぞれいろん風景を描いてほしい。

メーリングリストに参加している人には、前のアルバムとのセット、またはバッジのセットでの
スペシャルオファーの先行発売もあるようだ。Jabalinaレーベルのカタログコーナーを
チェックしてみてほしい。

JabalinaレーベルのHP
SonidoまたはSoundコーナーで以下の5曲を視聴可能。
Amy says
Home
Understand
Tomorrow
Surf Song


(レーベルの新アルバム解説)

-----Jabalinaの解説は愛情に溢れてます!うまく訳せるか??---------------------------

5月17日、POLAR待望のニューアルバム"Comes with a smile"が発表される。
喝采を浴びたアルバム"A letter for the stars"より2年、星たちへのあの手紙の返事が
"風の中舞いながら" (ボブディランが"the answer is blowin' in the wind"の中で
といったように。)笑顔とともに 届いた。臆病な、でも同時にまぶしいほどの満足げなおどけた顔、
希望に満ち、これからのよりよい未来の入り口にいるような笑顔が、歌に満ちた作品を私たちに
届ける。10、そう、10個の太陽のような。

この3枚目のアルバムについて、トピックに頼るのは、バレンシアの4人組の最新の作品を
語るのに、きっと役立つかもしれない。
というのも、"Comes with a smile"(くしくも、彼らのバンドとしての10周年と重なる)は
Polarとはどんなバンドであるか、の総決算になるような作品なのだ。
"A letter for the stars" (Jabalina, 2002)の親しみやすさと、激しい厳しさの後で
ここには、かなりの質の飛躍がみられる。

はじめに、あのメロディーを理解する、彼ら独自のやりかたを新たに確認できる作曲能力のすごさ、曲の展開、心にぐっと迫るところは、引き続き議論の余地なく、あまりある。

次にグラスゴーのThe Diving Bell Loungeスタジオで行われたThe ZephyrsのボーカルとドラムのStuart Nicol Marcus Mackayによるミックスとプロダクション。
。彼らは、それぞれの曲を完全にするために、メンバーが意図するところを完璧に読みとった。その音は近く、あたたかく響き、そこには、全ての楽器が呼吸できる空間がある、
それが、中にある叫びを通してしても、完全な静けさを通したとしても。

3つ目にはPOLARの周りにある全てが放つ人間らしい、暖かい感触によって。
それは音楽のみでなく、歌詞、ジャケット(再び、Javier AramburuによるさりげなさとコントラストはPOLARにぴったりだ)、エモーション、彼らをめぐる出来事、アレンジ(この中では、5人目のPolarともいえるElisa CastellanoとMar Rivas弦パートによる録音が重要な役割だ。)
全てがこのエモーショナルな宇宙を形作る。そこには感情の複雑さが、その矛盾と肯定とともに完全に収まっている。そこでは希望と幻想が、すぐそこで、策略や、わかりにくさはなく、かくれずに漂っている。

"A letter for the stars"POLARの冬だったのに対し("Snow Song"だけによってではなく)
"Comes with a smile" は小さな夏だ(これも、"Surf Song"にだけよるのではなく)、とコメントした人たちがいた。喜びと苦味、発見と失望に満ちた光溢れる物語。

というのも"Comes with a smile"は"悲しみのグループ"という烙印から完全にはなれている。彼らの音楽表現はもっと豊かなものだ。たとえば、悲しみとメランコリーもある、("No chances", "Understand")、でもほかに親しみある皮肉や風刺("Surf Song", "Amy Says")、喜び ("Song to Jr & Luna")幸福の絶頂感("Home")もが、いつも「家」に表される無邪気さを持って、互いに混じりあっている。そして"El sueno de Gil Shepherd"(Gil Shepherdの夢、映画のシーンに生演奏で曲をつけていった)がこの作品に与えた影響を除外することはできない。"Pat Garrett & Billy The Kid" (Bob Dylanを含む)や"Paris-Texas"のオマージュとして。

結論として、注目を引くような細部、数え切れないニュアンスに出会うことができ、いろんな側面、物語、内包する感情の豊かさ等、さまざまな要素の集合体といえるアルバムだ。
いつも感謝を感じるような、誰でもが近づくことのできる終わり持って。それは、エモーションだ。
うん、もう空に北極星が見える.........

Chucho.......スペインで人気のあるバンドは? (2004/4/27)

スペインで人気のあるバンドは?
この答えに、私は困ってしまう。たくさん聞いてきたつもりでも
まだ、1スペイン人のロックファン、ギターポップファンの
感覚、というのをまだ私は持てないからだ。
(日本で、私は浜崎あゆみと、Grapevineを一緒の扱いにしないけれど、
スペインのバンドに関してはこの微妙な区分けをしかねる)
しかしあえてChuchoLos Planetasを選ぼう。

もちろん商業ベースのロックではもっと別のバンドもある。
だけれどインディーズロックのという枠の中でいえば
この2つのバンドはうるさいスペインロックファンをもうならせていて知名度もある、 と思う。

たとえば。
26日付けの無料の新聞20minutos(=スペインで、3、4番目くらいに読まれている新聞)にも
5月発売のアルバムの先行シングル "La Mente de Monstruo"(怪物の精神)が
写真いりで紹介されている。

そして、今回から契約のSinamon Recordsのページでは

Chocho、疑いなく、スペインインディーズの鍵を握るバンドのひとつ、国内ポップ、ロックの
もっとも重要なバンドのひとつであるこのバンドはシナモンレコードと契約した。公然の秘密が
今日から現実となる。

と紹介されている。

Chuchoの音楽を表現するならアンチグローバリゼーション、といったところか。
なぜなら、あまりにも、スペイン色が強いからだ。
ここでいうスペイン色とはフラメンコ的な響きとか、ラテン的響き、とかではない。
うまくいえないが、Chuchoではなければ、作りえないメロディーに溢れている。
これは、はっきりいえないが、スペインの80年代、モビーダからの流れの音かもしれない。
また、このバンドを評価する人は 必ず、その歌詞を評価する。
今回の"La Mente de Monstruo"も、痛烈な皮肉に溢れている。

ユニバーサルとはいえない音とキーポイントとなるスペイン語の歌詞。
スペイン国外では受け入れにくいかもしれないが、聞くに値するバンドであることは
間違いない。

ここはスペイン人の一ファンになったつもりで聞いてみよう。

僕は持ってる、持ってる、持ってる
でも君は持ってない、持ってない、持ってない、何も,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,



Sinamon Records 内 ビデオ "La Mente de Monstruo"視聴できます。

Chocho HP"La Mente de Monstruo"視聴できます。歌詞がみられます。

Mus..............ささやき声の使い方 (2004/4/26)

ささやき声、ウィスパーボイス、を私たちはいつ使うだろう?
秘密の相談、打ちあけごと。
フレンチポップの甘い恋の囁き。

スペインの北部、アストリアス出身の2人組、MUSの新しいアルバム
"Divina Luz"(神の光、神々しい光)は硬いピアノの音から始まる。
そこで、囁かれることは、私たちがいつも慣れている
フレンチポップスのような甘い囁きではない。

アストリアス語で歌われるこの歌たちは、アストリアスという地方を舞台に
音楽的ドキュメンタルといわれるように その暮らし、景色を語ってゆく。
そのテーマは死であったり、移民であったり。

アストリアス語がわからないとしても、この声は心に重く積もっていくだろう。
内に内にベクトルが向かっていくだろう。
決して、軽く浮かんでいかないウィスパーボイス。
こんな重いささやき声の使い方もあるのだ。

アルバムは反フランコ派として戦った知識人Jose Luis Garcia Ruaの詩の朗読でしめくくられる。
ジャケットのように、一筋の希望を求めて、天上から射しこむ光を見上げている
ような気分になるのは 気のせいだろうか?

(フランコ=1930-70年代のスペインの独裁者)

HP(Acuarelaレーベル内)
ビデオ 

Aroah 歌がうまいとはどういうことだろう (2004/4/21)

歌がうまい、というのはどういうことだろう。
私にとっては、きちんと楽器として声に色をつけられる人の意味になる。

歌っているその内容以外に、その声がどんな色合いをみせるのか、
次にどんな表情をみせるのか、そんなことに注目をしてしまうシンガーが
たまにいる。

何年か前に私がしつこくライブに通い続けたあるグループのボーカルは
時々、突然にその歌い方に天才的な表情をみせることがあった。
その瞬間を逃したくないばかりに、何度もライブハウスにでかけたのだ。

最近新しいアルバム"The Last laugh"を発表したAroah.。
アコースティックで静かに美しいメロディーを持つアーチストを多く揃える
Acuarelaレーベルのアーチストだ。
スペインを父に、アメリカ人を母にもつマドリッド出身のIrene Tremblayの歌は
そんなシンガー達を思い出させる。

すこしハスキーで悲しみを秘めた声。
アコースティックギターをバックに
時折ひらりと舞い上がる時のその声は、他のものに変えがたい。
才能としかいいようがない。

声だけで、その声の震えのみで私達を捕らえてしまう。


歌がうまい、のではないのかもしれない。
でも私はこの声だけで、どうしようもない感情に捕らえられてしまった..........



Acualera 視聴可能。
Aroah 視聴可能。

洋楽CD輸入禁止??(2004/4/13)

更新もしないでぼんやりしているうちに、恐ろしいニュースが飛び込んできました。

洋楽CD輸入禁止か??

安い逆輸入邦盤CDを阻止する、というのが表向きらしいのですが
結局は全ての輸入盤に影響する模様。
これじゃ、洋楽なんて国内盤のでるメジャーなものしか聴けなくなってしまう。
しかも馬鹿高い値段で。

これじゃ、ここで紹介している音楽なんて聴けない、ってことになってしまう。
アーチストの権利うんぬんよりも、レコード会社安泰、ってなかんじで
すごくいやな感じだ。

詳しくはこちら>>

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