雑 記
------------------スペインRock/Popで思ったこと

ACUARELA.......かなしさの博覧会(2004/5/28)

以前から、そのロゴのおじさんの顔は気になっていた。
でも、実際きちんと聞き始めたのは最近のことだ。
それはACUARELAレーベル。アクアレラ、水彩、という意味。

フォーク、ハード、摩訶不思議

最初の印象は、AROAH、MUS、REFREEといった、
アコースティック、フォークといった静かなライン。
これがこのレーベルの軸なのかなと思った。

しかし、ここにはMANTA RAY、MIGALAといった
もうすこし ハードな感じのバンドもある。

はたまた、VIVA LAS VEGAS、SR.CHINARROといった摩訶不思議、ふわふわと
つかみ所ないバンドもある。

このレーベルのコンセプトはなんだろう?

と、機会があり質問をしてみたところ、

自分が好きな音楽を買うのは嫌だから、レーベルをはじめたよ。
うーん、フォークっぽいのやハードなの、いろいろあるけど
みんな悲しさを感じる音楽だっていわれるねえ。


なるほど。

最近よく考えるのだ。
悲しさの表現っていろいろだなあ、と。
いかにも悲しい!っていう曲で悲しいことを歌う人もいれば
明るく振舞って、実はすごくさびしく、せつない曲を歌う人もいる。
REFREEなんかは悲しい曲だけど、実は

ねずみが地下室でしんじゃってね、
気持ち悪いんだよ


なんて歌っていたりする。

いろんな悲しみの博覧会

ACUARELAはそんないろんな悲しみの博覧会だ。
そう考えると、このおじさんの顔もさらに
興味深く思えてきた!

【LINK】
ACUARELA (スペイン語、英語)
AUDIO VIDEOコーナーで視聴できます。
また各アーチストのページからも視聴できます。
www.mapup.net (ディストリビューション)

HMVで買う
AROAH
MUS
MANTA RAY
SR. CHINARRO
VIVA LAS VEGAS

AMAZONで買う
REFREE
------------------------------------------------------------
●ACUARELAはCompass tone recordsから日本にディストリビューションされています。
タワー、HMVを中心にした取り扱いだそうです。
またwww.mapup.netでも、近々ショッピング・サイトが併設される予定。
そうなれば、もっと安い価格 (CDアルバム1枚1500円程度)で
入手できるようになるそうです。

●現在の取り扱いは以下のとおり。

MIGALA
La Increible Aventura
Acuarela Discos (nois-1041)

MUS
Divina Lluz
Acuarela Discos (nois-1040)

AROAH
The Last Laugh
Acuarela Discos (nois-1039)

GRUPO SALVAJE
In Black We Trust
Acuarela Discos (nois-1037)

THE CLIENTELE
Ariadne
Acuarela Discos (nois-039)

THE DECEMBERISTS
The Taint
Acuarela Discos (nois-038)

REFREE
Nones
Acuarela Discos (nois-1036)

JULIE DOIRON / OKKERVIL RIVER
Split
Acuarela Discos (nois-1033)

VA
Acuarela Songs 2
Acuarela Discos (nois-1029)

VA
Acuarela Songs
Acuarela Discos (nois-1022)

THE EARLY DAY MINERS
The Sonograph EP

ALBUM LEAF
Seal Beach
Acuarela Discos (nois-036)

DAMIEN JURADO
Holding His Breath
Acuarela Discos (nois-035)

TARA JANE O'NEIL
The Joy Of...
Acuarela Discos (nois-031)

THE ZEPHYERS
The Love That Will Guide You Back Home
Acuarela Discos (nois-024)

RETSIN
Moon Money Moon
Acuarela Discos (nois-022)

THE CLIENTELE
Lost Weekend
Acuarela Discos (nois-020)

CHRIS BROKAW & VIVA LAS VEGAS
Split
Acuarela Discos (nois-019)

SPOKANE
Close Quarters
Acuarela Discos (nois-016)

PIANO MAGIC
I Came To Your Party Dressed As A Shadow
Acuarela Discos (nois-012)

COOPER その声だけでなにもいらない!(2004/5/22)

私は声フェチのようだ。
スペインポップを聞き出したきっかけもモッズバンド
Los Flechazos (ロス フレチャソス)
Alejandro Diez(アレハンドロ ディエス)の声だった。


ニューシングル"Oxidado"発売に伴うツアー

ここ数日ライブ三昧なのだけれど、今日もCOOPER
ライブにいってきた。COOPERはロス フレチャソス解散後、
ボーカルのアレハンドロ ディエスが作ったバンド。
今回はニューシングル"Oxidado"(錆びついたもの?)発売に伴うツアーの一環。
このシングルにはエレファントレーベルのHPでも視聴できる"Cerca del sol"
(太陽の近く)を含む 4曲が収録されている。

安定感 のあるライブ

今回の場所はガリレオ ガリレイというライブハウス。
これでCOOPERを見るのは3回目なのだけれど、いつも安定した印象を受ける。
特に、ギター2本で醸し出す音の厚みは私は好きだ。
体が自然に動くリズムと甘酸っぱくポップ感溢れるメロディー。

アレハンドロ ディエスの声

しかし一番の鍵はなんといってもアレハンドロ ディエスの声だ。
彼は私が他のボーカルに望むほど、歌いまわしに工夫している、というわけでもない。
しかし、この声に生まれた彼はもうただ、歌うだけでいいのだ。
のびがよく、声とおりがよく少し高めだが、太めの声。
声をのばした時には甘酸っぱい感じのトーンが加わる。

みんな最初から最後まで大合唱

このみんなが歌をきちんと知っている、という雰囲気が私は大好きだ。
来る前に予習をきちんとしてこなかったことを後悔。
私も一緒にもっと歌いたかった。

もしここが日本ならCOOPERのファンなんていったら
モッズ系のおしゃれな人が大集合だろう。
しかし、ここでは全く違う。そこらの普通のひとたちが集まってきている。
私の横の図体のでかい3人組の男の人たちは
くたびれたTシャツでビール瓶片手に 唸りまくっている。心なしか、床が揺れる。

そうそう、なんだか野郎度が高いのだ。
しかもみんなかなりうれしそうに、歌って、踊っている。

特に、これが今日はすごい!ってことはなかった。
でも、私は彼の声を生で聞けただけで満足。

【LINK】
COOPER
買う (HMV)
買う (arch records)
ビデオを見る (エレファントレコード)
COOPER (Indy rock スペイン語)
LOS FLECHAZOS バイオ、画像、リンクを更新しました。
COOPER

MAGA 変化していくこととファンと。(2004/5/21)

楽しみにしていたMagaのライブを見に行った。
彼らのセカンドアルバム"MAGA"(写真)が発売になったばかりで
そのお披露目的ライブだ。

ライブ会場はArena

インディーポップでも かなり人気がでないと出来ない場所。
しかも値段が15ユーロ!
国内インディーポップアーティストにしては少し高めと思われる値段。
それだけ人気がある、といことだろうか。

セカンドのは深く静かな曲が多いけれど...?

気になっていたのは、ファーストのRADIO HEADの初期にも似た、
ギターポップな感じは 影をひそめ、セカンドでは自分の内面をめぐる旅、
といった 静かに深い曲が多いこと。
前のアルバムのような ポップで爆発するような曲は少ないから
ライブでどうかな?という疑問があったのだ。
先日のIndyspensableではボーカルのうまさにうっとりしたから大丈夫だろうとも考えた。

静かな曲で話し声が.....

実際ライブが始まると、あまり音の通りがよくない。前回は野外だったが、ボーカルや
各パートの音がそれぞれきちんと聞こえて楽しめた。
今回は少し、埋もれ気味。しかも曲の途中でも何でも、ボーカル以上に声を張り上げて、
しゃべりまくるスペイン人多数。
曲を一緒に歌っているのをみるとファンだと思われるのだけど??
この楽しみ方、よくスペインではよく見かける。
音楽をバックに楽しむ、という意味では面白いのだけど、
Magaについてはどうだろう?
特に今回のアルバムはじっくり聞くように作られてる気がするから、
私は気が散ってしょうがない。

ファーストからの曲ではみんなの大合唱になる。
一時期のスマッシングパンプキンズのように
静かなメロディーから一気にサビで爆発する曲も多いから、大変だ。
(スマパンのライブで友達は骨折している!)
しかし!しかし!セカンドの曲になると、覚えてないせいなのか、興味が引いてしまうのか、
話し声も多くなる。しかもそれが大体静かに深い曲なのだ。

みんな飛び跳ねたいのかな.......

スマッシングパンプキンズのビリーの

みんなはとにかくダイブできるような曲ばっかりのぞむんだ....

こんなコメントを思い出す。
私にはこう見えた。
ファーストのファンは一緒に合唱できて飛び跳ねられる曲を望んでいる。
でもバンドは少し変化して、深く内省的な悲しい音を出すことに興味が向き始めた。

決して、悪いライブではなかった。
ボーカル、ミゲル リベラは前回のように歌いまわしが魅力的で目が離せなかったし、
全ての曲完成度は高かった、と思う。
CDでの静かな曲もほどよくライブ用にロックな感じに仕上がっていた。
でも、このままファンは彼らについていくかな?そんなことが心配になってしまった。

石蹴り遊びと星の王子様

MAGAの名前はラテンアメリカの作家フリオ コルタサルの
「石蹴り遊び」の登場人物の名前だそうだ。
この作品はかなり実験的な作品で、何通りかの読み方ができる難解な物語だ。
(私は途中で挫折..)
彼らは文学的な詞という面でも大きな支持を得ている。
しかし難解になりすぎてファンが遠ざからなければいいなあと思う。
新しいアルバムのジャケットは「星の王子様」を意識しているらしいから、
この物語の近よりやすさのように いろいろバランスをとってほしいなと思った。

【LINK】
HP(Limbo Starrレーベル内 スペイン語)
聞く(supernovapop内 スペイン語)
雑記
買う (HMV 日本語)

石蹴り遊びを買う (amazon)
星の王子さま公式ホームページ

ハバリーナの新しい家 (2004/5/18)

5月17日より新しいJabalina musica
(ハバリーナムシカ)レーベルの 新しいウェブページ
お目見えした。


ハバリーナ・スピリット

1993年よりスタートしたこのレーベルは、
ハバリーナ・スピリット、という確固たる精神に貫かれている。
良質なポップミュージックを広めていくこと。
それは今回このウェブのイラストを担当したJavier Aramburu(ハビエル アランブル)による
美しいジャケットデザインの数々や、このレーベルの家主であるTanis(タニス)の音楽に
対する深い愛情が支えてきたもの。
それは私たちはCDを手にした時にも、深く感じることができるだろう。

春の花の中で音楽に出会おう

Xabi Font(シャビ フォント)によるメロディーが流れるなか、リラックスして私たちは
新しい音楽に出会うことができる。
Souvenir、 Humanoid 、Polar、Ama、 Zola、 Apenino、 Portonovo、
Lou Anne
、 Piano
,,,,
しかも、各季節に併せたページまで用意されている。
春の今、ハバリーナの庭は若草色がメインの中、黄色の花が咲き乱れている。


新しい家にいらっしゃい。そこでは心のあたたまるような音楽たちが
手を広げて、私たちを待っている。


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http://jabalinamusica.com/nuevaweb/

Souvenirを買う (HMV)

Souvenirを買う、聴く  (APPLE CRUMBLE RECORD )

POLARを買う、聴く  (HMV) )

LOU ANNEを買う、聴く (APPLE CRUMBLE RECORD )

ZOLAを買う(HMV)

ZOLAを買う、聴く(APPLE CRUMBLE RECORD )

PORTONOVOを買う、聴く(APPLE CRUMBLE RECORD )

5/17 POLAR COME WITH A SMILE発売!

絶対必要なもの (2004/5/15)


5月8日、マドリッドの南、ビジャベルデでスペインの5つのバンド
El Columpio Asesino、Jet Lag 、Maga 、
Ninos Mutantes 、Deluxe
が出演するイベントがあった。

絶対に必要という名前のコンサート

第一回目の"Indyspensable"、「絶対に必要なもの」という意味のIndispensableと
インデーズのIndyをかけている名前。 インディーズと呼ばれる国内音楽シーンの中で
欠かせないものを集めました、ってことだ。
確かに魅力的なラインナップに見えたし、マドリッド市の援助もあって無料だったので
早速でかけてみた。

会場は子供たちの遊び場だった

バスから降りて向かうのは市民ホール、ってことなので何か建物か、と思っていたら、
なんと 野外コンサート。住宅街の真ん中で運動のできそうなスペースがあり、
周りにそれを観戦できるような 座る場所でぐるっと囲まれた公園。
既にEl Columpio Asesinoの演奏は始まっていた けれど人はまばら。
そして子供たちが縦横無人に自転車で駆け回っていれる。
やたらベビーカーの人が多い。ちょっと異様な雰囲気。

5つのバンドによるコンサートは

El Columpio AsesinoはThe Clash, Dead Kennedysといったパンクや、Pixies, Sonic Youth
等に影響を受け92年に結成されたグループ。
ドラムとベースが作る重いドッ、ドッ、というリフは重量感があり、タンクが進んでいくようで
なかなか気持ちいい。

Jet Lag。REMからメロディーセンスのよさを受け継いだバンド、という認識で楽しみにしていた
バンドのひとつだったが.....いかんせんライブがハードすぎる。せっかくのメロディーラインも
どこへやら。大好きな曲"Shine on"で少しほっとしたけれど、ステレオタイプのロック、という
イメージに縛られてしまっているのでは?と、最後、これもまたステレオタイプのギターの
フィードバック音を残してメンバーが去る、という演出に残念な気持ちになる。

そして本命、Maga。(写真)ギターを弾きながら、軽く歌い始めただけで、
ボーカルの凄さがわかった。少し鼻にかけ気味の声が多少くどくなる時もあるが、
それでも完成度はすごい。
みんなも大合唱。次はどんな風に歌ってくれるんだろうと、どきどきできる。
Magaのアンコール時に到着した日本人の友人によると「ラルクアンシェルっぽい」とのこと。
そうかな?ちなみに自分に酔っている感じなので、写真の鬼太郎みたいに
前髪の長い人がボーカルに違いない、と踏んでいたが、
もじゃもじゃパーマの人がボーカルだった。

ちょっと寒くなってきたので、食べ物の買出しに。
帰ってくるともうNinos Mutantesが始まっている。
Beatles, David Bowie, Velvet Underground からPixies, P.J.Harvey, Deus, Suede まで
様々なグループに影響を受けたという彼ら。なんだけれど、
ハンバーガーを食べながら思うのは ...................ただのロックだなあ。
ごめんなさい、私はもっと新しいものを求めてるみたいだ。結構人気はあるらしく、
アンコールも起こった。
だけど、私はひとつの曲も覚えられなかった.....

そしトリはDeluxe周りのベンチに座っていた人も次々にステージ前へ集まる。
人気はやっぱり一番高いようだ。前ライブで見たときは、印象がすごく薄いのだけれど今回は?
CDでは少しおしゃれな感じをかもしつつある彼だけれど、ステージでみると、
歌い上げてしまうあたり ちょっと違うかな?という印象。
友人いわく「キーボードが佐野元春チック」。
このコメントは私の苦手な白玉系のキーボードを示すらしい。歌は確かにうまい。
でもなあ、私はちょっと違うところ、ポップな感じやしゃれた感じをステージで
出してほしかったのだ。


本当に必要だったのは

ということで、5月というのにコートが必要なスペイン、寒さも絶頂に達した、0時30分、
Deluxe
の声を背にバスに乗って帰宅。
CDがよくてもライブには結びつかないことも あるようだ。
絶対必要なはずの5つのうち私に必要だったのはMagaのみだったようだ。

El Columpio Asesino 
HP(スペイン語)
聞く(オフィシャルHP内スペイン語)
買う (Fnac内スペイン語)

Maga
HP(Limbo Starrレーベル内 スペイン語)
聞く(supernovapop内 スペイン語)
雑記
買う (HMV 日本語)

Jet Lag
HP
(スペイン語)
聞く(Fnac内スペイン語)
買う (HMV 日本語)

Ninos Muntantes
HP(Astroレーベル内 スペイン語 英語)
聞く
(Astroレーベル内スペイン語 英語)
買う(Fnac内スペイン語)

Deluxe
HP
(Mashroom Pillowレーベル内スペイン語)
聞く(Mashroom Pillowレーベル内スペイン語)
買う(HMV 日本語)

Happy Losers ハモるって素晴らしい (2004/5/10)

5月5日、ロック姉貴アラスカの3時間後、同じFnacでもう
ひとつのミニライブがあった。
Happy Losersだ。実は、アラスカを堪能しきったので、
ま、見てみるか、との軽いのりだった。

気楽にはいれるイベントスペース

会場は、アラスカの時よりすいている。しかも私のとなりには
酒臭い、酒焼けをしたおじさんが座ってしまった。
Fnacのイベントスペースは、1階の入り口のすぐ隣にある。だから買い物に来た人が、 何かやってるみたいだから ま、立ち寄ってみるかみたいな 軽いのりでライブを楽しむことができる。なので、普通のライブとは一種違った雰囲気が漂う。 実際私の隣からは酒のにおい。

彼らのビデオ(彼らを形どった紙人形が演奏する、というもの)を見た後で、メンバーが登場。
ミュージシャン、という気負いのまったくない格好。
そこらのお客さんが、そのままステージに上った感じだ。
楽器の感じが一時期のビートルズっぽい。リッケンバッカータイプにギター、
名前は知らないがポールが使っていたのと同じタイプのベース。

3人が同時にハモった時の美しさといったら!!

演奏が始まると、一気に観客をひきつけた。それは、彼らの美しいハーモニーによって。
メインの彼の声は時おりセンチメンタルな要素をそこはかとなくかもし出す。
後のフロント2人もいやいや、コーラスにしておくには勿体ないほど素敵な声だ、と思ったら、
曲によって次々とボーカルは変わり、最後にはベースとギターまで交換。
これは、アルバムを聞いているときは、全く気がつかなかった.....

いや、なんと言っていいのか、3人が同時にハモった時の美しさといったら、もう、うっとりだ。
各自メインを取れるほどだから、それが3人同時なら怖いものなし。
3人のフロントが同じような存在感....
ここで私が思い出してしまったのはアルフィーだった。音楽的には何の関連もないが、
あの3人のフロントとしての同じくらいの力の出し方、という意味で彼らにたとえられると思う。
ギターポップバンドは時にライブで線の弱さを出してしまうこともあるが、いやいや、さすがベテラン、変にハードにならない程度にギターにも強さがある。
そして、適度にうねるベースもキーポイントだったのだ、と気がつかされる。

おじさんもリズムを取り始めた

次にギターのこれまた美しいハーモニーで始まったのはラーズの"there she goes"のカバー。
彼らも「残念ながら自分たちのではないけれど、いい曲」といっているように
元々よい曲なのだけれど、これをHappy Losersが演奏することによって、
さらに完全な宇宙を作り上げる。 隣の女の子たちは大合唱、
さらには右隣の酒のおじさんまで、ひざをたたいてリズムを 取り始めた!

ライブマジック

さすがベテランというか、ライブ自体の構成もうまい。
中だるみもなく非常にタイトに全体をまとめあげる。
私にはお客さん全部が彼らの魅力にがっちりはまったように思える。
"I´ll cry for your tears"ライブは終了。

実際、ライブを見るということは、CD以上のマジックを期待する、ということ。
彼らの、その美しいハーモニーのマジックに私は完全にはまった。

ハミングしながら帰宅。堪能しました。

【LINK】

Rock Indana (新アルバムからは"I´ll cry for your tears"が視聴可能。スペイン語)

Happy Losers HP (英語、スペイン語)

Fnac  (新アルバム全曲視聴可能 スペイン語)

全ディスクレビュー (Perfect pop 内 日本語)

新アルバムを買う (Apple Crumble Records内 日本語)

ギター リッケンバッカーのHP
 (日本語)

Alaska ロック姉ちゃんは健在だった。 (2004/5/7)
5月5日、再びCD屋Fnacへ、。今日はニューアルバム
"Arquitectura efimela"を発表したばかりのFangoriaのボーカル
偉大なるロック姉貴のアラスカがラジオの生放送に出演するのだ。

■インストアのラジオ生放送

このラジオは国営放送Radio 3のDiario POPという番組で、
このパーソナリティーはJesus Ordovas、80年代のスペインニュー
ウェーブシーン(Nueva Ola /Movida Madrirena)を語る上では
なくてはならない人。

今までアラスカの伝記等を読んで、パンク時代から現在エレクトロポップ・テクノまで
時代を先取りする魅力的な人だ、と思っていたので 非常に楽しみにしていた。

■ 姉御登場!オーラ全開!

かくしてアラスカは登場した。 黒いミニのワンピースに、黒の網タイツ、赤のピンヒール。
セクシー全開だ。赤く長い髪の毛がまぶしい。
しかし、しかし。思った以上に老けていて、思った以上に小さく小太り。
少し、あららと思った。

ところがどっこい、話始めるとチャーミングなこと。眉毛が細すぎるのは少し怖いが
笑顔がまぶしい。話方も知的な感じだ。そこら中にオーラを放ちまくる。
なぜか、こちらがどきどきまでしてしまう。

■ 6人のアーティストたちのビデオ

ラジオ放送は今回のアルバムの限定盤に収められた6つのビデオ作品を中心に
話が進む。レオン(スペインの地方の名前)の現代美術館の協力の下、6人のアーチストが
Fangoriaの曲に併せたビデオを作ったのだ。純粋なビデオクリップとは趣が多少異なる。
さすが姉貴、目のつけどころが違う。

■ アラスカ日本上陸か?


今回の"Arquitectura efimela"は既にスペインヒットチャートでも上位にランクイン。
重低音が気持ちいいテクノポップで、低めのアラスカの声が重みを増す。
今回はギターが2人はいっているらしく少しロックな味付けもある。
このアルバム、ラテンアメリカ、そして日本でも発表されるらしい。

ちょっと聞きとりそびれたが、日本にもツアーがある、といっていたような???
彼女はパンクバンドPegamoides時代に、TOKIOという歌を発表している。
さて、ほんとに東京にきたらどんな印象を持つのだろう。楽しみだ!

【Link】
"Arquitectura efimela" ニューアルバムのページ 彼らの音楽が流れます(スペイン語)

spanishbombs  Fangoriaの最新情報 彼らの音楽が流れます(スペイン語)

Fnacで視聴 
(スペイン語)

スペインニューウェーブおよびアラスカについての詳しいページ (日本語)

HMVでFangoriaのCDを買う (日本)

セクシージャケットにもノミネート (日本)
夏のおもいで...ベニカッシム珍道中 (2004/5/5)

夏といえば、夏のロックフェス。
スペインで有名なのはFIB Heineken。
ベニカッシムでのフェスティバル。

このフェスに私は2001年、いったことがある。
なんとフジロックにもいったことがないくせに、スペインでロックフェスデビューだ。
しかし、それは無知ゆえに困難きわまるものだった。

■チケット購入
まず、ベニカッシムがどこにあるかわからなかった。
いまから思えばインターネットのFIBのページに行き方から何から書いてあるのだが
その時はそんなことすら考えなかった。
しかも、3日間の各日のバンドリストすらわかっていなかった。

まずはエルコルテ イングレスというデパート行ってチケットを購入。
1人で行くことにしたので、1日分だけ。
デパートのお姉さんに聞く。

私「この日のバンドは誰なんですかね」
お姉さん「さあ??」
私「ベニカッシムにはどういけばいいですか?」
お姉さん「バレンシアのほうだから、その方面のバスじゃないの?」

かくして、ベニカッシム行きと思われるバスのチケットを購入。

【教訓:ロックフェスに行く前は、きちんと場所、その他しらべよう!】

■ベニカッシムの会場まで
当日バスにのりベニカッシムまで。しかし目的地は終点ではないらしい。
運転手さんに、そこまできたら教えてくれと頼む。
何時間かバスに揺られて、運転手さんが合図したその場所は
リゾートホテル立ち並ぶビーチ。
しかも、ロックフェスにいくような人が歩いていない。こんなところ??

気を取り直し、そこらの人にどこがフェスティバル会場なのか聞く。
いろんな人がいろんな場所を教えてくれる。
あっちにいったりこっちにいったり。
ベニカッシムの町を知るいい散歩になった。
というか迷ってしまっていた。

ビーチにたどり着いてから、食事時間もいれたら2時間くらいしてようやく
少し小高いところにある会場に到着。

【教訓:スペインの人は道を知らなくても教えてくれるから注意しなければならない】

■ コンサート会場で
さあ、もう会場についたから怖いものなしだ。手に入れたスケジュールをチェック
みたいものを確認する。午後5時くらいからもうバンドの演奏が始まった。
見てみたかった、スペインのバンドもたくさんだ。フランスのバンドもある。
おもしろそうなDJブースもある。 BELLE & SEBASTIANも近くでみられた。
エキゾチックな食事ブースや、各レーベルの ブースもある。
ここでエレファントレーベルの緑地に黄色の象のTシャツを買う。
目の前を大好きなCOOPERのメンバーが 通りすぎる。硬直。

もう楽しさは最高潮だ。

日が暮れるとビックネームのコンサートが目白押し。
大きなステージのほうに彼らを見るため移動する。
しかし、しかしだんだん疲労がたまり始める。
MOGWAYをみている途中で猛烈な眠気が押し寄せる。

午前3時過ぎはもうコンサートはほぼ終了し、あとはDJブースで
音楽がかかっているのみになる。疲れた人は自分のテントに戻るのだけれど
もちろん私はテントなんて持っていない。ひたすら夜明けまで耐えるのだ。
疲労困憊し、道端ですわりこむ。何人の人かが大丈夫?って声をかけてくれる。
うん、眠いだけ、と答える。

【教訓:ロックフェスにはテントを持参しましょう。】

■ ビーチにて

午前6時30分ころようやく明るくなり始めたので、会場をでて
ビーチへ向かう。地中海の夏の海の前で仮眠をとる。
疲れ果てて元から無理だが、水着もないから海にも入れない。

【教訓:ベニカッシムには水着を持参しましょう。】

ずっとビーチにぼんやりしている私を不可解に思ったのか
フランス人の男の人が話しかけてきた。
彼はスペイン語はほとんど話せないらしい。英語もかなりの片言。
フランス語のできない私に平気でフランス語をまくしたてる。

いろんな言葉のミックスで、私がロックフェスに行ってきたこと、
10時のバスまでここで待たなければならないことを説明する。
彼は私がロックを聞くのが納得できないらしい。

フランス人「だってロックっていうのはガーッ!ガーッ!ガーッ!って感じなんでしょ。
(このガーッ!の部分は力強い身振りとともに)君はそんな風にはみえない。」

いくらいろんなタイプがある、といっても彼にとってロックとは
ガーッ!ガーッ!ガーッ!
であるらしい。ハードロックのイメージなのかしら?

【教訓:ロックをよく知らない人のロックのイメージはガーッ!ガーッ!ガーッ!らしい】

あまりの通じなさに疲れ始めたころバスが到着しこのフランス人から開放され
やっと家路に。

楽しかったけれど、大変つかれた......のが私のベニカッシム。
しかし、もっと調べて、誰かと行けば、こんな思いもしなかったたろうに。


【教訓:ロックフェスはよく調べて、誰かと一緒にいきましょう。】

FIB Heineken 2004 今年は8月5日から8日。

最近びっくりしたことは..... (2004/5/4)

■■ 最近びっくりした4つのこと。 ■■

■ スペインより日本で先にCDが?

日本にも既に紹介されているDeluxeも在籍するレーベル
Mushroom Pillow のニュースによると、Limousineというバンドは、
スペイン本国より先に日本でファーストアルバムを
リリースするとのこと。 視聴もまだできないし、
情報も少ないけれど、 スペイン南部出身のバンドで、
Yo la tengoや、Galaxie 500 のような音、英語詩らしい。
ニューアルバムのタイトルは"The Phenomenon caravan troupe "

Limousine (Mushroom Pillow 内)

La Casa Azul (写真) のメンバーは演奏のみだった!

そんなのもう知っているよ、っていわれそうですが、知りませんでした。
(ジャケットみると書いてある......)
Guille Milkywayが1人で作曲、アレンジしている完全プロデュースバンド、
ってことです。Guille Milkywayのインタービューを読んで初めて知りました。
つまりは、つんくとモーニング娘。みたいな関係なのか.......

La Casa Azul (Elefant records videoコーナー)

■ スペインの夏のフェスにTsujiko Norikoが!

先日、FIB ベニカッシムで演奏するバンドが発表されましたが、あの謎の?
日本人 Tsujiko Norikoも名前に入っています。結構こっちでは話題です。
ピチカートに続いて、スペインで 伝説の日本人アーチストになるかもしれません。

Tsujiko Noriko
FIB Heineken 2004

■ なんでスペインはこんなに寒いのか?

5月というのに寒いです。コートにマフラーしています。
情熱の国、太陽の国、ってのは嘘じゃないでしょうか?
最高気温が11度、最低気温が6度!?

Yahoo 天気予報

Balago.......誰もいないビルの2階で鳴っているのは (2004/5/1)


4/28、CD屋さんFnacでのBalagoのコンサートを見に行った。

■ 曇った日の遠足のサウンドトラック

Balagoはバルセロナの3人組でFnacでも注目の新しい才能
Nuevo Talento)の1バンドとして選ばれている。
タイプとしては、POST ROCKといわれるジャンル。
Fnacの説明では「曇った日の遠足のサウンドトラック」となっている。


■  誰もいない、無機質なエレクトリック音  

既にに4月後半というのに、雨が降っていてものすごく寒い日だった。
サウンドチェックに時間がかかっているのか,寒い中、30分近く外で列を作って
待たなければならなかった。

ようやく開場。Fnacではいつものことだが目の前には白髪の老婦人が座る。
みんなが先入観なく聞きにくる。これが面白い、と思う。

演奏が始まった。ひっかるようなノイズ音かと思いきや、それも演奏のひとつらしい。
全体には静かにエレクトリック音が続いていく。
曲と曲の間もフィードバックのような音が鳴っているため、拍手も起こらない。
淋しさを感じさせる音だ。でもそれは涙のでる感情ではなく、もっと無機質な感じ。
きっとここからメンバーが全員去ってしまっても音楽は鳴り続けるのではないか?

Fnacの説明にもあったように、何かのサウンドトラックのようだ。
私はアルバムのタイトル("El Segon Pis" 2階)から誰もいない、建物の2階で
パソコンが暗闇で音をたてている様子を想像した。

それぞれの頭の中にどんな景色が?

インタビュー(H 2003/12)を読むと、ボーカルのないアルバムで"El Segon Pis"という
題名が 唯一、なんらかの意味を示す記号だけれど、それは自由にとってほしい、とのことだ。
メンバーのDavid Crespoは一枚目のアルバム"Erm"(娘婿)にインスパイアされて
詩の本を 送ってきた人がいたのが嬉しかった、と語っている。

さてさて、あの場にいた人たちのそれぞれの頭の中には、どんな景色が見えたのだろう?
それを考えてみるのも面白い。

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【Key Words 彼らの情報から読み取れる言葉】
カタラン語
サンプラー
シンセサイザー
NY
Pan Sonic
Godspeedyoublackemperor
Arovane
Low
サウンドトラック


【LINK】
Foehn Records
Foehn Records balago
Fnac Nuevo Talento
Fnac でErmを視聴
Disk Union

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